薫ルティーセレクション販売開始

薫ルティーセレクション販売開始

森永製菓がお茶をつくって100年。
台湾から三重・奈良へ、幻の和紅茶を巡る旅

いま日本国内で和紅茶のブームが大きなトレンドになっていますが、今回、ご縁があって私たちは今まで知らなかった歴史に出会いました。それは、三重県や奈良県がかつて日本有数の紅茶の生産地であったということ、そしてその日本の紅茶史のルーツに、「森永製菓」さんが深く関わっているという事実でした。


すべての起点となったのは、大正
14年(1925年)のことです。森永製菓の創業者·森永太一郎氏の「西洋菓子に合うお茶を」との想いと、関東大震災の復興事業の一つとして、お茶を選択し、最初に発売したのが、焙じ茶「宇治かほる」でした。

大正14年(1925年)の焙じ茶から始まったお茶への情熱は、その後、台湾の農園との提携へと広がっていきます。日本が台湾を統治していた時代に、多くの日本企業が現地に参入し、茶園や製茶工場を作り、主に紅茶を輸出していました。かつて海外に輸出される際に「Formosa Tea(美しい島=台湾 のお茶)」と呼ばれた高品質な紅茶。そこには、かつて森永製菓を含めた日本企業が紅茶を生産し、その産業を発展させていたという深い歴史的背景がありました。

今回nokNokは、森永製菓の研究所で今回の商品の開発に携わった小野隆さんと共に、その歴史の足跡をたどるため、三重県亀山、奈良県山添村、そして日本の紅茶づくりの礎を築いた人物・川戸勉(かわと つとむ)氏のご子息である川戸利行さんを訪れました。


三重県亀山「伊達丸亀製茶」へ

戦後、台湾の紅茶作りの技術は日本国内へと引き継がれました。その最初の舞台となったのが、三重県亀山市です。今回はその地で和紅茶の生産をおこなっている「伊達丸亀製茶」さんを訪ねました。

【森永製菓の小野隆さんと伊達さん夫妻】
伊達丸亀製茶さんの茶畑には、今ではとても珍しくなった紅茶品種「べにふうき」の茶葉が青々と育っていました。その一角で、今回の商品開発を進めてきた小野隆さんと、伊達さんご夫婦が並ぶ姿は、かつての国産紅茶の一大産地としての熱意がそのまま伝わってくるようでした。さらに、工場の中へと案内していただくと、そこには歴史の生き証人とも言える古い機械が据えられていました。

【紅茶カラーの貴重な揉捻機】
茶葉を揉み込んで紅茶の豊かな風味を引き出すこの揉捻機(じゅうねんき)は、当時この地域で行われていた本格的な紅茶づくりの歴史を、今に伝える大切な産業遺産です。

奈良県山添村へ

次に向かったのは、広がる茶園の緑と清々しい空気が心地よい奈良県山添村(旧波多野村)です。昭和の半ば、ここ山添村の波多野地区には森永製菓の紅茶工場があり、専用の茶葉を栽培していたという深い接点がありました。高原特有の朝晩の寒暖差が生む香り豊かな茶葉で作られた当時の紅茶は、世界紅茶品評会で最優秀賞を受賞したほどの実績を持っています。

その後、時代の変化とともに生産は衰退し、やぶきた品種を加工して10年前から「山添村の和紅茶」として商品化を果たしていましたが、平成30年(2018年)に大きな転機が訪れます。当時、森永製菓が紅茶に使用していた品種「べにほまれ」の木が、茶園に奇跡的に1本だけ残っているのが発見されたのです。今回は、この貴重な伝統を繋いでいる「かすががーでん」さんを訪ねました。

【かすががーでんの東寛明さんたちと幻のべにほまれ】

現在かすががーでんさんでは、茶園でたった一本だけ残されていた日本初の紅茶専用品種「べにほまれ」の茶樹をもとに、挿し木で苗木を増やし、当時の紅茶を再現する、和紅茶復活プロジェクトを進めています。葉の一部が赤いことが特徴的な希少品種べにほまれ。この独特な紅い一葉一葉が、深みのある和紅茶の味わいへと繋がっていきます。


【茶葉が特徴的な、べにほまれ】

川戸利行さんのご自宅へ、名物「モーレツ紅茶」の記憶

旅の最後に、私と小野隆さんは、この地域の紅茶産業のきっかけを作った川戸勉(かわとつとむ)さんの息子さんである、川戸利行さん、敏子さんご夫婦のご自宅をお訪ねしました。

【川戸さんご夫婦と小野さん】
ご夫婦は、かつて亀山市で「オレンジペコー」という喫茶店を営まれており、そこには語り継がれる名物がありました。それが、今も多くの人の記憶に残る「モーレツ紅茶」です。

【味のあるモーレツ紅茶のカップ】
この紅茶には、戦後の紅茶輸入自由化前に全国茶品評会で15年連続農林大臣賞を受賞し、本場ロンドン市場でも高く評価された「べにほまれ」の茶葉が使用されていました。深夜に目を覚ましたいトラックドライバーなどの要望に応えて熱々に濃く淹れられたもので、強いコクと豊かな香りがありながらも渋みが少なく、ミルクともよく合う味わい。当時流行した丸善石油のCMフレーズ「OH!モーレツ」にちなんで名付けられたその一杯は、多くの人々に愛されました。

旧統治時代の台湾で複数の紅茶工場を任されていた驚異的な技術者であった川戸勉氏。故郷に戻った彼が台湾で培った製茶技術を地元の農家に伝え、この地で広がった紅茶の歴史は、輸入自由化などの荒波によって平成元年頃には一度完全に消滅してしまいました。

しかし今回、利行さん、敏子さんご夫婦から当時の「モーレツ紅茶」の思い出や貴重なお話を直接うかがう中で、かつて台湾で生産していた紅茶の技術が、川戸氏を通じて三重に根付き、形を変えながら今も大切に語り継がれていることを実感しました。森永製菓と日本の紅茶の歴史が確かに繋がっていることを紐解く、極めて貴重な時間となりました。

100年の物語が今、カップに注がれる

100年前の洋菓子文化の黎明期、創業者・森永太一郎氏が抱いた「お菓子に合うお茶を」という想い。そのパイオニア精神を現代に受け継ぎ、「お菓子をこえる、をかしな"体験"を。」というコンセプトのもとで生まれたのが、森永製菓さんのブランド「TAICHIRO MORINAGA(タイチロウモリナガ)」です。
開発担当の小野隆さんは、一度は失われかけた和紅茶の産地を自ら巡り、少量ながら復活の活動を続ける茶農家さんたちと深く関わりながら、商品開発を進めてきました。各地から仕入れた貴重な茶葉の個性をどう活かすか、試行錯誤を重ねてブレンドを考え抜き、100年の節目に完成させたのが、今回の「薫ルティーセレクション(Kahoru Tea Selection)」の和紅茶です。

使用しているのは、三重県亀山市、奈良県山添村のべにほまれ、そして、同じく森永紅茶の産地であった高知、更にはルーツとなる台湾で残されていた大葉種の茶葉。この「4種類の紅茶原料」を巧みにブレンドした、歴史的にも非常に貴重な一品です。
100年前の創業者の想いと、現代の開発者の情熱が、各地の産地の歩みと繋がり、いま皆さんのカップへと注がれます。歴史のロマンに想いを馳せながら、特別なお菓子とのペアリングを味わってみませんか。

100年の物語を紡いだお茶をご自宅で

今回ご紹介した「薫ル紅茶」と、「薫ル焙ジ茶」がセットになった、タイチロウモリナガ「薫ルティーセレクション(Kahoru Tea Selection)」。数量・期間限定で、オンラインではnokNok OCHA Storeのみで販売しております。
▶ [商品の詳細・ご購入はこちら]


🎧 開発の舞台裏を音声で聴く
三重県で台湾由来の希少品種「F4」や「べにほまれ」などで和紅茶の生産をおこなっている「Jikonka」の米田恭子さんと、森永製菓さんで当商品の開発に関わった小野隆さんとの対談(ポッドキャスト)を公開中!歴史の深掘りや、ここでしか聴けないディープな開発秘話をぜひお聴きください。
▶ [ポッドキャストはこちら]

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